道しるべ
“ air ”
この語が、「空気」と「雰囲気」を同時に意味するのは偶然ではないんだろうな。
人の送り出す空気感って何よりもその人の内面を語るよね、と思う。
謙虚さ、とか、
おくゆかしさ、とか、
そういう類いのものは黙っていても伝わってくるし。
というよりは、
むしろ黙っている方が伝わってくるのかもしれないし。
沈黙にも負けない、ほのかな空気感によって。
全てを言葉にしてしまうのも問題アリ、なのかもしれない。
高校の先生が僕にくれた印象的な言葉がある。
「自分がスパイクを打ちたいのなら、まず人にトスを上げろ」と。
バレーボールの話ね。
これって、相手がいる場合のどんな場面でも大事な考え方なのかも。
もちろん、厳密なgive and takeに必死にしがみつくのではなく。
人に少しでも優しくしてもらえたのなら、それでいい。
その代わり、自分がどれだけ人に優しくすることができるかの方が問題だな。
一方向のみで働くgive and take.
そして、形式的なやさしさは実はあとに寂しさを残しかねない。
そんなのはあまりにも悲しいだろうな。
ないよりはマシ、という考え方もあるかもしれないけど。
そこまで割り切ってしまうことはなかなかできないと思う。